2021年7月9日 ダイアモンド・オンライン記事に掲載いただきました!
青山スタンダード科目「フレッシャーズセミナー」の一枠を担当しています。この授業では「SDGs達成へのアクション」をテーマに掲げ、英語によるレポート作成、発表、議論の仕方を学びつつ、SDGs達成に繋がりうるトピックを、各学生が自ら選んで調査します。そこから課題解決に向けたアイデアを提案するレポートを作成してもらいます。
この授業では、社会課題に取り組む産官民の方々にお話を伺う機会を設けています。2021年度前期は、SDGsの概要を一通り学んだあと、日本ハビタット協会によるスマイルトイレプロジェクトの展開についてご講演をいただきました。衛生面の向上が生計向上や教育の機会の確保にも繋がることを学びました。国際協力の取り組みとして、国際NGOがもつ役割についても議論がなされました。
5月後半、2週に亘り、複数のゲストスピーカーをお招きし、身の回りの課題と社会課題を関連づけて検討しました。プラスチックごみの課題を自分事として捉えることから始め、遠野市におけるホップ蔓の有効活用の試み、アキュラホーム社による木のストローの製作過程について学びました。プラごみ削減の課題に挑み続けることで複数のゴールの実現に繋がることやパートナーシップの重要性を議論しました。この一連の企画は、持続可能な育成プロジェクトの佐々木徳三郎氏のご協力により実現しました。
2021年度後期は、「働く」をキーワードに、社会人となる学生たちが、今後いかにSDGs達成に関われるかを議論しています。10月の2週に亘り、多様で柔軟な働き方について、2つのテーマを掲げて検討しました。ひとつは性の多様性、次に障がい者やジェンダーにおける多様性です。講演後のワークでは、企業のもつ商品・サービスとSDGsの関係を検討する社員対象の教材をベースに、当事者、企業、支援者の各視点から実現したい未来を描きつつ、多様な働き方の実現に向けたアイデアを上げました。さらに次の週のフォローアップ課題では、そのアイデアが誰と誰の協力によって実現するかを構想しました。
事前課題、ご講演、ワークを通じ、これまでの日本や渋谷区における取り組みの実態や課題を知るとともに、まず内から自分も多様性をもつ当事者の一人であることに気づかされました。様々な背景をもつ従業員のやりがい、働く快適さを見出していくために多様な働き方を模索することや、企業、働く人、消費者の意識が変わるよう、多様性を認め合うことを取り入れる重要性が挙げられました。
関連する資料・情報を順次公開いたします。2021年度後期のご講演は、講演者のご厚意により2022年3月末までストリーミング配信させていただいています。
2021年度後期
テーマ1:働くから考える「LGBTQ×SDGs」
元渋谷区総務部男女平等・ダイバーシティ推進担当課長 永田龍太郎氏
テーマ2:働くから考える「障害者雇用、ジェンダー×SDGs」
ご講演:『ダイバーシティー&インクルージョンが企業にもたらす価値とは』
株式会社ネオキャリア 広報室CSR/SDGs推進担当 高山功平氏
株式会社アキュラホーム 間瀬宏和氏
2021年度前期
テーマ1:「コロナ禍においてプラスチックゴミが増えた問題からSDGsの理解に繋げる
/遠野市のホップ蔓の有効活用の試み」
遠野市役所西村氏資料:農業廃棄物「ホップの蔓」のアップサイクルによる地域内循環型経済の構築を目指して
テーマ2:「暮らし(衣食住)のなかにおける社会課題の解決とSDGsの可能性について:木のストローの事例より」